TCWの選択/公募奮闘記vol.4
玖珠町移住定住PR動画及びパンフレット製作業務」について、公募への取り組みプロセスを記事として残していく企画の第4回です。
結論を先に書きますと、本日、玖珠町役場企画商工観光課に行き
トーカーワークス社(TCW)として、今回の公募には「応募しない」
ことを伝えました。
主な理由としては
- 調査・企画・構成をほぼゼロベースで考案する必要があるため、製作費が予算に収まらない。
- 「目的」は共鳴共感できるが、社として「ビジョン/展開予想」が作れなかった。
- 社の経営方針と照らし合わせた時に「別の手段」が構想として浮かんだ
- その「別の手段」に時間と労力を投資する方を選択した
であり、そのことを包み隠さず、担当の方に伝え、理解していただきました。
手段が目的になってはいけない
今回の「公募奮闘記 vol.1〜vol.3」で、一貫して書いてきたこととして
目的と手段を明確にすること
があります。もっとはっきり言うと
プロモーションのためのプロモーションでは意味がない
と思っていて、ここが地方自治体(玖珠町も含む)の抱える問題の1つだとも考えています。
- 手段が目的になってしまった、なんとなくのプロモーション
- 田舎町でありがちな雄大な景色と、他の町でもありがちな施策をアピール
- キャッチーな言葉と雰囲気のある音楽で作られたイメージ優先の動画
- 「〇〇な町、どうですか?」というざっくりとしたメッセージ
- 企画単発になるので、継続性や波及効果が生まれない
- 効果の検証がないので、作りっぱなしになる
民間業社であれば「費用対効果」をしっかり考えますので、上記を連発していては会社は潰れてしまいますし、担当者はクビになるでしょう。
ところが、税金を原資にしたプロモーションの場合は「作ること」が目的化してしまい、実際、世の中はこんなプロモーションに溢れていて、もうそれが通用する時代ではないと考えています。
コミュニケーションの定義
20代後半の時「セールスの世界でずば抜けた成果を上げた先輩経営者」に学ばせてもらいました。
その中で
コミュニケーションの定義は、相手が動くこと
と学び、
相手が動かない(心または行動)のであれば、それはコミュニケーションではない
ことを知りました。
今回のプロモーション関連事業も「コミュニケーションの1つ」と考えますので
- どこのどんな人に対するコミュニケーションか(ターゲットの限定化)
- どんなアクションを目指した内容にするか(行動を促す要素を組み込む)
- プロモーションをどう展開するか(用途から逆算すること)
- イメージではなくデータに基づいた企画構成(動機の根拠)
- プロモーションの成果をどう評価するか(よくも悪くも、フィードバックが必要)
がとても大事だと考えています。
作るのは簡単、大事なのはその先
ちなみに
プロモーション映像とパンフレットを、予算内で「それなり」に作ること
は可能です。
会社としての利益も見込み、調査やターゲット化に時間を使わず、既存のデータやアイデアをベースに作れば、形にすることは十分できると思います。
その上で、ある程度の利益を残すことも、、、
でもそれでは、会社の方針である「トーカーワークスにしかできないことに挑戦する」に合致しませんので、その選択はしませんでした。
今回の調査で生まれたアイデア
実は、今回の公募に関し「移住定住」について、町内外のさまざまなデータを調べ、考察を重ねたことで、
新しいアイデア
が生まれました。
内容は「社内機密」として、役場の方にも口外しないようお願いしていますが、今回の「公募奮闘記」での考察がなければ生まれなかったアイデアです。
役場の担当課の方には、多忙の中にも関わらず、こちらの一方的な質問や疑問に真摯に対応していただき、そこから見えてきた物も多く、感謝しかありません。
このアイデアを実現し、会社が目指すビジョンに1つでも近づくために、今後も情報発信を積極的に行なっていきます。