お盆に未来を考える(2)

お盆に町の未来を考えるシリーズの第2回。

そもそも「本当に人口は多い方が良いのか?」という部分は、また改めて議論するとして、今回は

町の人口減少問題を解決し、いかに増やしていくか

について考えたいと思います。

まず、切り口は2つあって

  • 玖珠町にルーツがある人が、玖珠にとどまる、戻ってくる。
  • 玖珠町にルーツがない人が、玖珠に移住定住する。

のそれぞれで対策は違ってくると思いますが、書き出すと長くなるので今回は「両方を踏まえた一般論」で話を進めます。

20代〜30代

  • いろんな意味で挑戦しやすく、転職や、起業などへのフットワークが軽い年代。
  • 都会に出た若者が「玖珠に戻ること」を選択肢の1つとして考える年代。
  • 小さい子を持つ家族世帯も多く、子育て、教育などが1つのキーワードに。

収入や仕事内容もさることながら「ライフスタイルに対する提案」が大事かなと思います。

例えば、買い物に関してはオンライン化が進み「都会でしか買えない」ということがあまりなくなりました。

逆に、都市部が「均一化」してきているので「どの街も同じ感じ」になってきているので、チャンスとも言えます。

なので

思いっきり尖った店舗や、アマゾンや楽天で買えない物を提供する

ことの方が、これからは求められるのかもしれません。


教育面では「玖珠にしかない」という教育メソッドや環境を整備することか一番効果的かなと思っています。

自分自身、サッカーについて「すごいコーチがいる!」ということで東京までレッスンを受けに行き、佐賀まで月1通った経験がありますが、教育や子育てには

「無理をしてでも良いものを選びたい!」

という、人を動かす力があると思っています。

なのでフィンランドや、シンガポールなど世界的に上手くいっているメソッドや、自然や土地を生かした体験型の教育を充実させて

「こんな教育をしている町、見たことない! 日本で唯一玖珠しかない!」

くらいやり切れたら、

職場は日田や小国、中津だけど、子供は玖珠で育てたいから、玖珠に住みたい。

という人が出てくるかもしれません。


また、この年代は「自分たちが遊ぶ場所、子供と家族で遊ぶ場所」も大事で、SNSの普及も踏まえると

  • 何ここ、かっこいい。
  • こんな町で暮らしたい。
  • 都会の子育てと全然違う。
  • 同じことは都会ではできっこないわ。
  • こんな町で土日を過ごしたいな。
  • 彼氏彼女との思い出がたくさん作れそう。

と思える「何か」を作っていくことが大事かなと思っています。

それが店舗なのか、公園なのか、アトラクションか、ブランコか、、、

どちらにしても、一過性のものではなく、代々つながる息の長いものが必要なのかなと感じています。

40代〜50代

この年代で「心機一転、拠点を玖珠に!」という割合はとても少ないと思います。

あり得るとしたら

  • 場所を選ばない職業で、より自然が多いところで仕事をしたい
  • FIRE(経済的リタイヤ)を達成しており、暮らしやすい田舎を探している。
  • 親(おそらく80~90代)の状況の変化で、帰省を考える。

若者層とはニーズが変わってくると思いますが、正直あまり見えてこないので、この年代の移住については今後も調査考察を進めます。

60代〜

「人生100年時代」と言われ、60歳でもまだ40年という時間があります。

それを「年金でゆっくり余生を」と考えるのは過去の話で、いかに健康寿命を伸ばして、経済的にも精神的にも豊かで充実した70代、80代、90代を生きていくかを考えなければなりません。

  • これまでとは全く違うライフスタイルを実現したい。
  • ずっと実現できなかった夢を実現させたい。
  • 都会ではなく、自然が豊かなところで、田んぼや畑とゆっくり過ごしたい。
  • 温泉などあれば最高!
  • 地域で支えてくれる環境があればなお良い。
  • 再雇用先についての情報も欲しい。
  • 田舎で生活コストを押さえて行きたい。

という考えの人も少なからずいるはずです。

何より、進学や就職で玖珠を離れていた方々が、改めて「この機会に玖珠に戻ってくるのもありかも」と考えることも十分あり得ます。


この年代は特に「医療・介護」という言葉がキーワードになりますが、選択肢の多さやアクセスの良さで都市部に軍配が上がるのは仕方ないと思います。

ただし、IT技術の進化、自動運転、VR技術、などで今より「サービス格差は縮まる」と予想します。

例えば、自動運転がより発達した場合、都会よりも田舎の方がその恩恵は大きいと考えます。

例えば、ナノテクが発展し、医療の根本が変わってくるかもしれません。

具体的な事例は長くなるので割愛しますが、

テクノロジーの発展で魅力が増すのは「都会より田舎」

だと思っているので(実際は、使う人のアイデア次第)、玖珠町にとっては良い流れになるのではと思います。

無いことが可能性

全体的に言えることとして

「まだ」何も無いことが玖珠町の可能性

だと思っています。

インターネット、スマートフォン、人工知能、VR、自動運転、ドローン、などなど「歴史を変える」ようなテクノロジーがどんどん出てきて、5年先、10年先は誰にも予想ができない時代です。

これまでの20年と、これからの20年は、びっくりするくらい「変化のレベルが違う」と考えています。

今までの常識は通用しないし、当たり前だと思っていたことがそうでなくなる時代です。

そんな時代だからこそ「どんな方向にも舵をきれる町」がベストで、まだ「大きな色が付いていない玖珠町」はまさにその可能性に溢れているのだろうなと、個人的には思っています。